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2008年4月3日木曜日

欲しいモノが向こうから来る時代


ネットが生活の一部となる人がここ十数年で急増した事は誰でもわかる話かもしれない。大学のポータルサイトで課題を提出したり、SNSで友達の日記を読んだり、ネットでipod classicを買ったり、就活で悩んでる(病んでる)友達とメッセで話したり・・・

その活動はどれを取っても何かしらの望みを果すためにしている事だ。欲しい物を手にしたり、したい事が便利にできているかは人それぞれだと思う。オレがこれから卒業までの研究対象にしたのは「Social Graph」と呼ばれる概念で、簡単に言うとネット上で現実世界を再現できるんじゃないかという話。以前もブログで書いた。しかも桁違いに便利な世界だ。といってもこの概念が提唱されたのがつい半年前の事なのでわからない事だらけ。ITの世界はそもそも人によって定義が様々な面があって厄介なんだけどね。

この投稿のタイトルの内容。できるだけ簡単に。
AmazonやTower recordsで本やCDを買うと「これを買った人は他にもこんなモノも買ったよ」というレコメンドをしてくれる。これがわかる人はsocial graphで可能になる状態が分かりやすいと思う。

Social graphは買った本やCDだけではなく、「SNSでの友達」「以前見たサイトURL」「書いた日記」「購読しているメルマガ」などの情報を元に、相関関係のデータベースを用いる考え方だ。そういった情報を集めて、ユーザーが欲しがっている物をコンピューターが予想して探して来てくれたら便利だろう。便利すぎて気持ち悪くなるぐらいだ。
例えば、ユーザー(User)が欲しいもの(User's need)があるとする。それはたまたま読んだ友達のブログに書いてあった。しかしSocial graphで構築された相関関係の情報があるとどうなるか。ユーザーが思いもしなかったマジ欲しいもの(ギザギザ付きのUser's need)まで目に飛び込んでくる。つまりセレンディピティーが生まれる。その欲しいものは仲のいい友達(Friend)の趣味から予測したものであったり、RSS登録してあったサイトの特色から予測したものであったり、あるいは以前買い物をした履歴から探り当てた一品かもしれない。

このグレーで囲った四角の中がSocial graphが構築した相関関係だ。このようにユーザーは日々ネット上で活動するだけで(グレーの部分の情報を増やすだけで)勝手に自分が欲しいものが目に飛び込んでくる世界ができる。


2008年2月26日火曜日

セレンディピティー

レコード屋に足を運ぶ時は常にセレンディピティーを期待する。DJならだれでも期待しているはずだ。セレンディピティーとは「思わぬものを偶然に発見する能力。幸運を招きよせる力」(広辞苑)だ。つまり予め買おうとはしていなかったやばいレコードを発見する事。Diggin'にはそんな楽しみがある。でもセレンディピティーはなにもDJのレコ掘りだけに限った事ではない。

インテリアショップでちょうど自分の部屋に似合うブラインドを見つけたり、旅行先で何年も会ってなかった友達と再会したり・・・そんな事が起こると嬉しくて意識していなくてもまた同じ、あるいは似たような場所がすごくいい所だと思う心理が働く。オレがよく行く雑貨屋Village Vanguardなんかはそこを狙っているはずだ。

もちろん同じ心理はネット上でも働く。このブログの横側に張ってあるGoogleのAdsenseが正にそれ。毎回投稿されるブログ記事をコンピューターが勝手に読んでキーワードを確認し、そのキーワード関連の広告を載せる。Gmailではメール内容が読まれて同じ作業が行われる。つまりコンピューターが「コレ欲しいでしょ?買ったら?」と薦めてくれる。
しかし人が人にモノを勧めるのと同じで、薦める方は薦められる方の事を知らないとダメだ。店で店員が「どのようなモノをお探しですか?」と聞くのはそのため。コンピューターも消費者のいろいろな情報がないと商品を勧められない。

リアル世界では性別、年齢、服装などから多少の情報を読み取り商品をリコメンドする事ができる。ネットの世界では消費者が何か行動をおこさない限り、何の情報もわからない。AmazonやCisco Recordsのサイトでは消費者の買い物履歴によりリコメンドしてくれる。そうしたリコメンドによりセレンディピティーを実現させる。先週オレはAmazonで本を買ったあと、「え?この本もおもしろそうじゃん!」とまんまと2冊追加させられた。まぁ一冊500円ぐらいだったからだけど。ここでAmazonはオレが買った一冊目の本のカテゴリを見て、キーワードを見て、同じ本を買った人の履歴を見て、何冊か紹介してきた。これをSocial recomendationと言い、候補を絞る事でよりオレが買いそうな本を紹介できる。

つまり消費者の情報をできるだけもっているショッピングサイトの方が儲かる。性別、年齢、職業、趣味に限らず
「どこ大学でどの教授の何を専攻していた何ゼミの何期に所属していて卒業研究は何をしたか」
「良くつるむ友達とは週末どこで何を何時間ぐらいいくら払って遊ぶか」
「どこのクラブでどんなオーガナイザーの下で、どんなお客さんがいるイベントでどんな音楽が好きでDJをしているか」
などの情報がわかればわかるほど的確な商品を紹介する可能性が上がるはずだ。Googleが目指す「世界中の情報の整理」はそういう意味だろう。ただこれはプライバシーの問題があり不可能に近い。


でもセカンドライフみたいなネット上の世界では可能かもしれない・・・