2008年4月20日日曜日

A rolling stone gathers no moss

ここ最近は企業による従業員の正社員化が進み、人材派遣業が苦戦中。世界最大のスイスの人材派遣会社、アデコグループが調査した結果、欧米の平均値が2.5%なのに対して日本は1~1.4%だった。これは労働人口に占める派遣社員の割合。
同社の日本法人の社長兼会長のマーク・デュレイ氏は、日本のIT関連と金融業界にまだ派遣ビジネスの発展の可能性が大きいと見る。デュレイ氏は世界で労働市場2位を誇る日本で平成19年12月期に出した7.0%という営業利益を上げていく方針だ。アジアの人材派遣業界で地位を獲得するには、単価が安いインドや中国よりもまずい日本で成果を挙げたいところ。
今年10月にはテンプスタッフとピープルスタッフが統合。またリクルートがスタッフサービス・ホールディングスを買収するなど収益環境の悪化により再編が進む中、まだ成長の余地がある業種に外資人材派遣会社が着目する。

一番気になるのは、なんで日本の派遣会社はITや金融業界の開拓に走らないのか。最近友達との就活の話題ではIT企業・外資銀行=転職のイメージが定番テーマ。日本企業は相変わらず終身雇用制の印象が強いのは確かだ。高校受験の時から思っていた事だが、日本では組織への忠誠心がやたら強いわりにナショナリストな雰囲気はない。学生の飲みでも地元、部活、母校の話は必ずといっていいほど出る。みんな自分の所属していたグループが大好きなんだなーと良く思う。もちろん自分もその一人だが。
そんな日本人をデュレイ氏の言う「欧米市場の実績によるノウハウ」を活かす事はできるのだろうか。「人材」派遣というだけあって、機械ではなく感情をもつ人を動かすノウハウは国を超えてもスムーズに応用できるのだろうか。ここは欧米の実績よりアデコの日本法人がどれだけのノウハウを持っているかにかかっているのかもしれない。

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