2008年3月10日月曜日

Old Skoolマーケッティング

「スペースインベーダー」も「モノマネ」も「Hiphop」にも共通点がある。

今年でスペースインベーダーは30周年らしい。その記念グッズが数え切れないほど発売される。インベーダーブーム当時の1970年代のゲーマー層をターゲットに商品展開をしていく。最近では子供のオモチャではなく、大人向けの実用性の高いソフトなどが販売数をあげている事からも想定できた事かもしれない。しかしさらにこれはマーケティング戦略として効果的で楽な事業でもある。30前の娯楽が限られている中インベーダーに相当お金を費やし、現在お金を持つ年代が昔を懐かしむためにもこの30周年記念に相当額を投資すると考えられる。
メーカー側としてはキャラクター設定(前にも投稿で書いたいわゆる「のれん価値」に値するもの)はしなくてよく、あとはどのような商品をどう販売すればいいかが鍵となる。とはいえ缶バッジにインベーダーの絵をプリントして販売するぐらいで売れると見ているらしい・・・ こうした復刻事業は見方を変えれば相当な規模での広告戦略という事になると考える。モノマネも同じだ。

フジテレビの細かすぎて伝わらないモノマネ選手権の人気はすごい。ここで店の店員なんかがモノマネされると、その店は全国ネットで木曜日のゴールデンタイムに、とんねるずや関根勤のコメントをもらいつつ数分間のCMを出せている事になる。どういったイメージで宣伝されるかは別として、認知度は一気に上がると思う。同じ効果を番組間のCMで出すとしたらいくらかかるか計算できるのかな?

Hiphopでよく言われる「サンプリング」とは要は昔発売された楽曲の一部を引用して現代版として新しい楽曲を作る事だ。オレもよくやり、米国大手SNSサイトMyspaceに作った曲を載せて著作権絡みの警告をされた事もある。確かに自分が作った曲が勝手にマネされてそいつにお金を稼がれるのはいい気分はしない。しかし昔売れた曲が現代の有名アーティストによって引用されて再び注目を浴びる現象がHiphop人気により増えてきていると思う。スマスマにStylisticsやSergio Mendesが出演したのもその流れにより実現した事だと思う。実際、日本に住む大学生のオレが70年代Soulのレコードを買い出したのもトラックメイキングを始めたからだ。そうした昔の良い曲がまた売れるにはHiphopの広告宣伝効果が必要不可欠であったといえる。


今後はそうした何十年後の経済効果を予想計算した上での商品開発が進むのかもしれない。ブランドやノウハウ、質などを数値化した「のれん価値」に加え、「将来のれん価値」という概念が出てくるかもしれない。経済の世界ではほぼ100%誰もが将来を見たがるからね。

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