2008年2月8日金曜日

システム統合によるリアル世界の統合

今現在では企業の部門ごとに構築されたシステムの統合(SOA)の動きが注目されている。企業は業務管理を目的として部門ごとにシステム構築に莫大な費用を投資している。SOAはそうした既存のシステムを会社の資源と捉え、他部門や新規事業に応用できるんじゃないかという発想から始まった動きだ。システムの利用を限定したプラットフォームではなくあくまでも共有サービスとして他にも提供する。

そもそもソフトウェアやコンテンツなどの無形資産の無料化が進む中、企業内でしか使えない(ましてや特定の部門内だけでしか運用されていない)システムは極力開発コストを抑えたい。必要な時に欲しいデバイスを引っ張ってこれるようサービス思考アーキテクチャは今後業務管理にかかせないアイディアとなってくるだろう。

しかしこれもベストエフォート型社会(100%に近づけようと最善の努力を尽くす社会)の上で成り立たせるのが前提だ。つまり様々な障害も生じる。つくり出すのが人間だから仕方がない。システム構築にはCritical Missionのリスクも負わざるを得ない。システム障害の主な要因は人為的ミス、物理的ミス及びプロジェクトマネジメントでの失敗が挙げられる。「ANA」のシステム障害や「みずほ銀行」のATM故障がその例だ。ANAに関して言えば管理システムの利便性を追求したがために技術者による人為的なミスが発生したように思える。みずほ銀行、みずほコーポレート銀行は統合した3社(富士銀、第一勘銀、興銀)がお互い情報と技術共有を拒否してシステム統合を図った結果障害を生んだ。これはシステム障害の要因の中のプロジェクトマネジメントの失敗にあたる。

人為的障害は技術者の集中力と正確性が問われるが、物理的障害とプロジェクトマネジメントの障害はシステムの構造改善で防げると思った。オレが思うにシステム統合の際には統括できるホストプレイヤーの存在が必要だと思う。統合前の既存システムと統合後のシステムをしっかり把握した上で一つのまとまったユニットでSOAの実施に移らないとみずほATMみたいなシステム障害が生じる可能性が高まる。

こんなシステムの統合により、情報管理システムの弱い地域の活性化につながるプロジェクトを始められると思った。というのも過疎化に悩む地方自治体などを全国規模のシステムネットワークに参加させる事によって効率良く各地域のニーズに合った情報がいきわたる。既存のインターネットシステムだけでは地方のネット社会に慣れていないコミュニティへの情報のリーチがあまり望めない。しかもインターネットだけでは個人情報管理や情報の信頼性も疑問が残る。

そこで政府により運営されたシステム構築が案として考えられる。労働力不足による経済格差が広まる中、地方ならではのニッチな産業を見つけ出すという意味でも全国規模の信頼性のある情報ネットワークは必要なんじゃないかな。まだ国内で各都道府県ごとに独自の管理システムが構築されていないのは、発想を変えれば国内統一システム構築の際、障害リスクが少ない。政府がプロジェクトの内容を十分理解していればスムーズに統合できるかもしれない。

ばらばらのモノをまとめる時に「皆の意見を聞きながら仲良く一緒に」話を進めるべきではないと思う。統合システムを作る事は、各要素の無駄を見つけ出し開発コストを削減するメリットがあるが、それにはホストのポジションに立つプレイヤーが全体を統括して流れを決る必要があると思う。そこで統括するプレイヤーは各要素のニーズをうまく取り入れるよう取捨選択しなければならない。


2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

ともや!!むずいw

システムの話はよくわかんないから今度また解説してw

就活してて思うけど、時代を読むってほんとに必要なことだよね。
いまは情報の時代だからこそ、肌感覚として変化を感じられる能力がより必要なんだと実感してます。

ともや さんのコメント...

だってゼミの一個上3人分の卒論の話だもん!w
内容はホント難しいけどコンセプトは簡単なはず(って思ってる・・・)だから今度話すよ!